結論からいうと、読書をすることによるデメリットはいくつかあります。主なデメリットは以下の通り。
- 時間が奪われる
- 意外とお金がかかる
- 人を見下すようになる
- 知識が偏る
- 頭でっかちになる
ただしこれらはあくまで、デメリットになる”可能性のあるもの”なので、正しい本の読み方をしていれば気にする必要はありません。
そこで今回は、読書のデメリットを紹介すると同時に、このデメリットを避けるための本との付き合い方も併せて紹介します。
この記事で紹介する内容さえ気をつけていれば、読書のメリットのみを享受することができますよ!ぜひ最後まで読んでみてください。
僕も読書が好きでよく本を読んでいるのですが、特に最後の「頭でっかちになる」についてはかなり苦労しました。
「本を読んでもなかなか人生が豊かにならない」という方は、この内容だけでもぜひ読んでいってください!
読書のデメリット1:時間が奪われる
読書によるデメリットとして1つ目に紹介するのは、時間が奪われるという問題です。
じっくりと本の内容を読もうと思ったら、普通の小説の場合、4時間くらいかかることもよくあります。小説よりは読みやすいビジネス書でも、2時間くらいかかるでしょう。
人によってここら辺の時間は差があると思います。あくまで速読などを使わずに、じっくり本を読んだ場合の一般的な速度くらいのイメージで捉えてください。
なので、例えば週に1冊のペースで本を読もうと思ったら、月に10時間前後の読書時間を確保する必要があります。
読書に時間を使うということは、その時間を使ってできる他のことを諦めるということです。つまらない本に時間を使うくらいなら、別のことに時間を使った方が有意義になる可能性もあるのです。
読書のデメリット2:意外とお金がかかる
読書の2つ目のデメリットは、意外とお金がかかるという問題です。特に読書が好きで、毎月たくさんの本を読む人にとっては深刻なデメリットになります。
例えば僕の場合、仕事柄いろいろなビジネス書を読むことが多いです。ビジネス書は1冊1,500円前後するので、月に10冊読もうと思ったら月に1万5千円が書籍代に消えていきます。
これだけを見ると「それくらいなら」と思うかもしれませんが、月に1万5千円もあれば、プロから学べる習い事の月額費とそこまで変わりません。
幅広いジャンルの知識を得たいというのであれば読書は良いですが、何か専門的なスキルを身につけたいのであれば、読書より習い事にお金を使った方が良いケースも多いでしょう。
読書のデメリット3:人を見下すようになる
「そんなことはない」という反論が聞こえてきそうなので先に言っておくと、読書をしたからと言って必ず人を見下すようになるわけではありません。当たり前の話ですが。
ただ、中にはどうしても「読書をしている自分=すごい」と勘違いして、読書量が少ない人を見下す態度をとってしまう人もいるのは事実です。
たしかに読書をすること自体は素晴らしいですが、だからといって「読書をしていない=劣っている人」という考えは絶対に間違っています。
読書のデメリット4:知識が偏る
次に紹介する読書のデメリットは、知識が偏るという問題です。世の中には大量の本があり、その中にはAは良いという内容を主張するものもあれば、Aをやってはいけないと主張するものもあります。
たとえば「積極的に読書をする」ことを主張する本があれば、「読書なんて無駄。実践を通して知恵を手に入れるべし」と主張する本もあるように。
一般的に人は、より自分の考えに近しいものを好みます。なので、よほど注意をしていないと、無意識のうちに自分の考えを補強する主張の本ばかりを選んでしまいかねません。
中には「私の考えていることが正しい。他は間違いだ。」と、極端に考えに問わられてしまうケースもあります。
読書のデメリット5:頭でっかちになる
前述しましたが、僕が読書をするようになって一番厄介だったのが、この頭でっかちになるという問題です。
読書をして知識を得ると、どうしても最初から「効率的な方法はなんだろう」といった思考パターンに陥ります。ですが特に仕事などでは、やってみないとわからないことが往々にしてあります。
その際に知識がなければ、「迷っていても仕方ないし、とりあえず思いついたアイデアを試してみよう」と、すぐに行動に取り掛かることができます。
でも、なまじ読書をして知識だけは身についていると「この理論でいくとこうだけど、こういう方法もあるな…」と、考える時間が長くなって、行動ができなくなってしまうんですよね。
そして大抵の場合、仕事で結果を残せるのは前者のように「とりあえず行動してみる人」だったりします。
有意義な読書をするための5つの考え方
ここからは上記5つのデメリットを踏まえて、有意義な読書をするための方法を5つご紹介します。
1、時間が奪われるというデメリットを防ぐには?
読書によって時間が奪われるというデメリットへの対策は、読む本を厳選することです。
そもそも読んで為になる本であれば、多少の時間を投資してでもどんどん読んでいくべきでしょう。問題なのは「読む価値のない本」に時間を取られてしまうことです。
たとえば、本を買う時はタイトルだけではなく、さらっと中身にも目を通して、「これは自分のためになりそう!」と思った本だけを買うようにする。
これを意識するだけでも、学びの薄い本に時間を奪われる確率は減らせます。このような理由から、僕個人としては、本はできるだけリアル書店で購入するようにしています。
もちろん、速読を学ぶというのも読書の時間を効率化するためにオススメな方法です。
ですが速読を身につけて大量に本を読んでも、学びの薄い本ばかり読んでいてはあまり意味がありません。
そういう意味では、速読よりも「自分に合った本の選び方」を学んだ方が、あなたの読書はより実践的なものになりますよ。
2、お金がかかるというデメリットを防ぐには?
お金がかかるという読書のデメリットを防ぐには、主に2通りの方法があります。
- 投資したお金以上のリターンを本から得る
- 無料で本を読む手段を有効活用する
1、投資したお金以上のリターンを本から得る
たとえば、2,000円で購入した本のノウハウを使って、3,000円の収入を生み出すことができれば、いくら本に投資をしても赤字になることはありません。
つまり、読書にお金がかかるというデメリットを防ぐには投資したお金以上のリターンを本から得ることが大切なのです。
純粋にお金だけではなく、2,000円の本の内容を使って仕事を効率化。結果的に毎日1時間の余裕ができた!というケースも、投資額以上のリターンを得ていると言えるでしょう。
「読書はお金がかかる」という人は、それ以上のリターンをもたらす本の読み方を意識してみると良いでしょう。
ただしこの方法が使えるのは、ビジネス書などの実生活に直結する場合だけです。小説などの娯楽で読書を楽しむ場合は、次に紹介する方法が使えます。
2、無料で本を読む手段を有効活用する
小説などの娯楽で読書をする場合には、無料で本を読む手段を有効活用しましょう。一番実行しやすいのは、図書館を活用することです。
ビジネス書などの実用書の内容は、時代によっては使えなくなってしまう場合があります。(ノウハウが古くなってしまっている。)
一方で小説は、時代によって読む価値が無くなることはないので、図書館から本を借りて読んでも十分に楽しむことができます。
どうしても自分の部屋に本を揃えたい(その気持ちはとても良く分かります。)場合は購入するのもありですが、本を読みたいだけであれば図書館をうまく活用すると良いでしょう。
※図書館で借りた本は返却期限があるので、それまでに読み終えなければというプレッシャーから、積読を防げるというメリットもあります。
3、人を見下すようになるというデメリットを防ぐには?
読書によって人を見下すようになってしまうというデメリットを防ぐには、定期的に自分の態度を振り返ることが大切です。
一部の例外を除けば、意識的にではなく、無意識的に相手を見下してしまっているケースがほとんどです。
つまり、「自分では人を見下してなんかいない」と思っていても、周りから「あの人ってなんか周りを見下してるよね…」と言われてしまうこともあり得ます。
そうならないためにも、定期的に「無意識に周りを下に見ていないか」と問いかけて、自分を客観視する癖をつけましょう。
4、知識が偏るというデメリットを防ぐには?
読書によって知識が偏るのが心配という人は、同じテーマについて正反対の意見を主張している本を読み比べるのがオススメです。
例えば読書本に関しても「速読を学ぶべし」という主張のものもあれば、「じっくり読む読書が最強」と主張するものもあります。
仮にあなたが「速読を学びたい」と思っていたら、おそらく速読のノウハウを解説した本だけを読み漁りがちになります。
ですが1冊だけで良いので、その信念とは逆の内容の本を読むことで、「なるほど、こういう考え方もあるのか」と視野を広く持つことができるようになります。
5、頭でっかちになるというデメリットを防ぐには?
個人的に読書をしていて最も厄介なデメリットである、頭でっかちになるという問題。このデメリットを防ぐためには、「完璧よりも完成を」を合言葉にしましょう。
たくさんの知識があるのに動けない人の特徴として「失敗を恐れる」というものがあります。たくさんの知識があるのだから、もっと良い仕事ができるはずだと、つい完璧主義に陥ってしまうのですね。
ですが残念ながら、世の中に『完璧な答え』など存在しません。Aという場面では最適解だったノウハウが、Bという場面では最悪の結果をもたらすことだってあるのです。
大事なのは最初から完璧を目指すのではなく、まずは完成を目指すこと。そのあとに試行錯誤を繰り返して、徐々にクオリティをあげていけば良いのです。
僕自身、以前は「あいつ、本はたくさん読んでるけど、仕事では全く使えない」と思われるのが怖くて、完璧主義になってしまっていました。
結局あれこれ考えるだけで全く作業が進まず、期日ギリギリにやっつけ仕事をする始末。もちろんそんな仕事が良いクオリティになるわけもなく、自己嫌悪に陥っていました。
まとめ:読書には5つのデメリットがある。それでも読書を勧める理由
今回はあまり語られることのない読書のデメリットについてご紹介しました。最後にもう一度、情報を整理してみましょう。
- 時間が奪われる
- 意外とお金がかかる
- 人を見下すようになる
- 知識が偏る
- 頭でっかちになる
読書には上記のようなデメリットが存在しますが、これらはちょっとした工夫や意識で防ぐことができるものばかりです。
むしろ、これらのデメリットを気にして読書をしない方が、あなたの人生にとって損になると言っても過言ではありません。
ぜひ読書のデメリットを恐れずに、この記事の内容を踏まえて、有意義な読書ライフを送っていきましょう!
「読書のメリットについてはよく聞くけど、読書をすることによるデメリットってなにかあるのかな?」
「もしデメリットがあるとしたら、それを避けるような本の読み方を知りたい!」